2009年11月6日金曜日

テレビ番組の低迷にtwitterは救世主になるか

9月から"twitter"を使い始めたのですが、最近は観たいテレビ番組が増えてきました。
これは趣味嗜好で構築したフォローの人が、私の好みに当てはまるテレビ番組を通知してくれるからです。
さらにはtwitterにより番組がさらに面白くなっています。

そもそも私は1人暮らしを始めたのが3年前になるのですが、そのころからあまりテレビは観ることはありません。
なぜなら自分の好みの番組が、私がテレビを点ける時間にやっていないからです。
それならば能動的に興味の情報へアプローチが出来るネットの方へと利用媒体をスライドさせるのは当たり前の流れでしょう。

そうして興味を失ったテレビ番組の中には、全てが全て私にとってつまらない番組ではあるとは言えません。中にはまだ見た事のない番組の中に、私が気に入るかもしれない番組があるかもしれません。
例えば私は"JIN-仁-"というドラマが好きです。これはtwitterのフォローの方のpost(投稿)から知ることが出来ました。
テレビに興味が無いはずの私がどうして、どうしてJIN-仁-に興味を持つこととなったのでしょう。

これには二つの要因があります。

一つは共通の趣味を持つ人が、別の趣味でも共通することが多いことです。
例えば甘い食べ物が好きな人はダイエットに興味がある人が多いと思います。
例えば読書が趣味な人は喫茶店巡りに興味がある人が多いと思います。
つまり共通の趣味を持つ人は、別の趣味でも共通することが多いのです。

もう一つは潜在的ニーズの存在です。
人は表立ったニーズのほかに潜在的で隠されたニーズがあります。
前に挙げた例を使うと、ある人は甘いものが好きな人はダイエットについて興味はありませんでした。しかしその人は誰かからダイエットについての情報を受け取ると、今まで気にしていなかったダイエットについて興味が湧きました。
こんなことってよくあることだと思います。
ニーズを提案する、または情報だけでもその人が得ることで、今まで隠されていた欲求が沸き立ってくるのです。

この二つの要因が作用し、私の潜在的ニーズが発掘されました。
おかげで私は毎週日曜日に楽しいドラマを観ることができるのです。

さらにtwitterはツールを使うことでリアルタイムでのフォローのpostを見ることができます。
これがテレビというメディアの特性に非常に強く反映されます。

twitterではそのとき放送中の番組に対して"実況"が行われます。
この実況とはスポーツ番組の実況とは違い、単にそのtwitterユーザーがテレビを観ながら感想やその番組で何が行われているのかをpostすることです。この実況は2ちゃんねるでもだいぶ以前から行われています。

その実況が共通の趣味の人からのものであれば、自分のニーズにマッチングする確立は非常に高いはずです。
リアルタイムでの投稿の確認ができることが垂れ流しを前提とするテレビ番組と非常にマッチします。
このtwitterによるそそる情報の通知により、テレビ番組は一方的に送信するメディア(プッシュ型)から、自分の興味に従い自分から番組を見に来るメディア(プル型)に変わることができます。当然番組への食いつきも良いものとなるはずです。

また実況はニコニコ動画のように映像コンテンツへの付加価値でもあります。

ではテレビ局はどのようにtwitterを利用すればいいのでしょうか。
私が提案するのは簡単なことです。
番組用のハッシュタグを視聴者に提案すればいいのです。
ハッシュタグとは、ある話題に対してのpostにつける目印のようなもので、"#ns2009"のように#のあとに文字を入れるたものです。
ちなみに#ns2009というハッシュタグは今年のプロ野球日本シリーズでの話題に実際に使われたものです。

フォローしている人があるハッシュタグを付けてpostをしています。
postの内容がテレビの実況のようで、なにやらその番組は面白そうです。
テレビを観るとやはりおもしろい。
ハッシュタグをつけて実況に参加すると、同じ番組を観ている人がフォロワーになってくれた。
ハッシュタグを検索すると、色々な人がそれぞれの見方で観ていて面白い。フォローしてみよう。
毎週この番組を観るたびtwitterが盛り上がって、番組が番組以上に広がっていく。
友人も見始めて、話題がもっと広がっていく。

うまく回転すればこのように視聴者の人数と人気が膨らんでいくこととなります。

もちろん注意点はあります。
スキャンダルやゴシップの暴走があるかもしれません。
仮に起きたとして、ここにオフィシャルが介入するとますますややこしくなる可能性もあります。
その場合はどうしたらいいのでしょうか。
これも実に簡単に解決できます。放っておきましょう。
放っておくとtwitterユーザーは自主的に独自のハッシュタグを作りだし、使い始めます。そこでは比較的建設的なpostが重なり、趣味の合う人たちが集まりだすはずです。
そういった意味でもしもハッシュタグをアピールする機会を設けるならば極小さくさりげなく、それも一度だけでいいと思います。何度もアピールすると悪意のある人がハッシュタグを荒らしにくるかもしれません。

またオフィシャルによる管理はしないほうがいいでしょう。
ユーザーからオフィシャルへのリプライ(返信のtwitterにおける類義)の強要があったり、ユーザーの自主性を損害することにつながります。
視聴者はもはや受け取るだけではなく、視聴者ながら積極的に何かを作り出すクリエーターでもあるのです。それを押さえつけると視聴者は逃げてしまうことでしょう。

もちろんtwitterはまだまだ普及が進んでいません。
ですが一つのあり方としてこれからのテレビ業界、ひいては社会のヒントになるのではないでしょうか。

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